サイコーに不機嫌なお姫様。



「……酒飲むな? ツッチー?」



なおの父親が低い声でボソッと呟く。



みんなポカンとして父親に注目した次の瞬間……



「箸をおけ一一一一い!!」



思わず体がビクッとなるくらいの怒鳴り声。慌てて箸をみんな置く。



「……なお。最近、ツッチーの家に泊まるって言って外泊したことあったよな?」


「二回ほどね!」



ぷっ……正直に言ってたのかよ?



「俺はてっきり女友達かと思ってたよ。ツッチーって土屋くんのことか?」


「……はい」



ヤバイヤバイ!!彼氏は歓迎でも外泊は厳しい家なんだ!?



「お父さん頭かたいよ? 彼氏ができたら普通にやってるに決まってるじゃん!」


〜〜〜っ!?


なおの姉ちゃんが爆弾を落とすような言葉を口にする。や、やっぱりまともな人じゃなかった!!



「さっきなおに酒飲むなって言ったよな? どういう意味だ? なおは酒が好きだろ?」



うわ……もうこれは隠しとおせない。



俺は覚悟を……決めた。





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