サイコーに不機嫌なお姫様。
「楽しんできなよ。相馬にもよろしく言ってて」
「うん。なおはあみちゃんと出かけるの?」
「ファミレス行って、カラオケで遊んでくるから帰りは同じくらいかもね」
「じゃ、俺んち泊まっていけよ?」
「やだね! 何されるか分からないからタクシーで帰る」
いつもそう。なおは必ず実家に帰る。何かされるなんて……
「彼氏だからよくね!?」
一緒に同窓会に向かっている相馬に思わず愚痴る。
「そんな話したら怒られるんじゃない?」
少し笑いながら俺の隣を歩く相馬。
「ばれなきゃいいんだよ。ね! どうすれば、なおをその気にさせられるかな?」
「……雰囲気? もしくは喧嘩の後の仲直り?」
……なるほど。確かにこの間も喧嘩した後、いい雰囲気にもっていけたよな?
「それ経験談?」
「あみには言うなよ? ああ見えて怒る時は怒るんだから」
「それはお互い様だよ。てか、同窓会なんて行きたくねー。何でサッカー部員は強制なんだろ?」
「本当に。俺も行きたくない」
二人してため息をつきながらやってきたホテル。私立の同窓会はスケールがでかい!!