サイコーに不機嫌なお姫様。
第4話:嫉妬(後編)
なおに会うのが第一の目的だったけど、なおの先輩って奴も直接見てみたかった。
だから勤務時間終了より少し早めに行った。
「早く着きすぎたな。少し時間つぶそうかな」
近くのスタバに入ろうとしたら見覚えのある男と目が合う。
「あ! ツッチーじゃん!」
「け、慶一郎……」
この男(?)とはよく会うなぁ……。
「どうしたの? なおを迎えに来たの?」
「ああ、まあ。そんな感じ」
「じゃ、店で待てばいいじゃん。おいでよ!」
俺の腕を掴んでグイグイ引っ張っていく慶一郎を慌てて止める。
「ちょっ! ヤバイって! なおがキレるの目に見えてるんだから!!」
店の中まで押し掛けたら完璧に俺たちの付き合いは終わりだ。
「それよりさ、なおがアシスタントについてる男ってどんな奴?」
慶一郎から見たらどんなふうに見えるのか気になって聞いてみた。