オオカミと赤ずきん
『もう…休んでいいよ…』
赤ずきんちゃんは確かに
オオカミさんの声を聞きました
『僕、嬉しいよ…
赤ずきんちゃんが僕の事に一生
を注いでくれたことが…』
赤ずきんちゃんはその言葉に
涙を流しました
『また…一緒に遊ぼう?
赤ずきんちゃんの焼いた
アップルパイ、食べたいな…』
「オオカミ…さん…」
赤ずきんちゃんはオオカミに向かって
最後の力を振り絞り手を伸ばしました
その手は…
―――オオカミに届きました