四つ葉のクローバー



『おい、学校行け』

久しぶりに話かけてきたのは父の声だった。


「行かない」


そう言うと父は『行けって言ってるやろ!』


そう言いながら父は新聞を持つ手で咲弥香を何度も殴った。



‘ねぇ、何で殴るの?’


‘何で殴られやなアカンの?’


‘なんで学校行かなアカンの?怖いんだよ?ねぇ、あたしの声聞いてよ’


心の中で叫んだ。








泣く程痛い訳じゃない





流れてくる涙だけが知っていた。
< 81 / 85 >

この作品をシェア

pagetop