私の旦那様は特殊捜査官
【結side】

「パパ、ママが呼んでるから、先に行ったよ」

突然知らない男に声をかけられ、

首を傾げる結。



「…パパ、ジュース買いに行っただけだよ?

お兄ちゃんだぁれ?」

可愛い笑顔を浮かべ、結は男に問いかけた。




「僕は、結ちゃんのママのお友達だよ」

「…そうなの?」

疑う事を知らないまだ5歳の結には、

それが本当の事だと思い込んでしまった。



「ママと、パパが、結ちゃんを連れて来てって、

頼まれたから、行こうか」


「…うん、でもね?」

ママのお友達だと信じても、

結にとっては知らない人。

知らない人には付いていかない事。

それがパパとママと交わした約束だった。
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