私の旦那様は特殊捜査官
「そこへ電話をかけるわけじゃない。

携帯の持ち主が誰なのか、

探る為に使うだけだから、

教えてくれ、琴美。

結を早くうちに連れて帰りたいだろう?」



「・・・それはそうだけど」


なかなか頷けなかったが、

やっぱり一分一秒でも早く、

結の姿が見たいと思った私は、

父に携帯の番号を教えた。


「ありがとう、琴美。

これで特定できれば、言うことなしなんだが」


「お父さん、結は大丈夫かな?」


「きっと大丈夫だ。

だから早く、結を連れ戻そう。

結が寂しくないように」


「・・・うん」

…私は署長室を出ようとした。

すると、突然署長室のドアが開いた。

「・・・あ」
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