私の旦那様は特殊捜査官
「…どうして、電話番号が変わったんですか?」


『だって、今日、警察署に行ったでしょ?』


「…父に呼ばれたから行っただけですけど」

心臓が壊れそうなくらいうるさい。

番号を教えた事がばれたのか?

…もしそうなら、結は一体どうなってしまったのか?


『琴美さんがそう言うなら、

そういう事にしておきましょうか』

そう言った犯人は溜息をついていた。


「…結は?結には何もしてないんですよね?」


『…何かした、と言ったら、貴女はどうしますか?』


「…貴方を殺して、私も死にます」

その重苦しい言葉にもかかわらず、

犯人は笑っていた。

…こちらは至って本気なのに。



『心配しなくても、何もしてませんよ。

今午後9時ですけど、結ちゃんはすぐに眠ってしまいましたよ。

9時にはママと寝る約束をしてるからってね。

結ちゃんは、本当にいい子ですね』
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