私の旦那様は特殊捜査官
噴水公園に着いたのは、

約束の時間10分前。

私はソワソワしながら、

右へ左へ行ったり、来たり。

数分置きに腕時計を確認していると、

携帯が鳴りだした。


「もしもし?!」


『落ち着いてくださいよ。

そんなにソワソワしてたら、怪しまれますよ』


「これが落ち着いていられますか?

博人さんは今どちらにいるんですか?

私が見えてるんでしょ?」


私の言葉に、クスリと笑う。


『そこから見える、喫茶店にいますよ。

僕はその中にいますから、どうぞ?』


「…結は?」


『僕の隣で、ケーキを食べてますよ。

入ってくれば、すぐにわかります』


「・・・わかりました」

私は携帯を切り、公園から見える一軒の喫茶店に、

入っていった。
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