私の旦那様は特殊捜査官
「それじゃあ、そろそろ行きましょうか?」

一通り話を終えた博人が席を立ちそう言った。


「…どこに行くんですか?」

私は結を抱き上げ、博人に問いかける。


「ママ、結歩けるよ?」

抱っこされてるのが嫌なのか、

結が呟いた。


…私には考えがあった。

折を見て、博人から逃げる事を。

どこか人ごみに行けば、

何とかそれに紛れて、逃げられるかもしれない。

結もだいぶ大きくなり、

抱っこしたまま逃げるのは難しいが、

出来る事は試したかった。


「久しぶりに結に会えたから、

抱っこさせて?疲れたら下ろすから」


「しょうがないなぁ」

そう言って結は笑った。


「とりあえず、僕の家でも行きますか?」

「・・・え?」

「琴美さんと、これからはずっと一緒ですけど、

やっぱり家で色んな話をする方が、

くつろげますし」
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