私の旦那様は特殊捜査官
【琴美side】

…やっと気が付いた私は、

見たことのない部屋に、いた。

・・・ここは、どこだろう?


白で統一された、

とても清潔な部屋。

でも、なんだか生活感がなくて、

落ち着かない。


「…起きたんですね」

突然声をかけられ、

体をビクつかせた。


「…博人さん」

私の目に映ったのは、

さっきまでの怖い形相じゃない、

最初にあった時と同じ、優しい表情の、博人。


「手荒な真似をしてすみません」

そう言った博人は、本当に申し訳なさそうな顔をしていた。


「…結は?」

ポツリと呟く。


「結ちゃんは、秀が、連れ去ってしまいました」

「・・・」
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