私の旦那様は特殊捜査官
連れ去ってしまったとは、

結は、まるで自分の物のような言い方だ。


「まぁ、いいです・・・

僕には今、一番欲しかったものが、

琴美さん、貴女がここにいてくれてますから」


「・・・」

博人の顔は凄く嬉しそうだった。

私は複雑な思いで博人を見つめる。

…確かに良かった。

結が、傷つけられずに、

秀の元に帰った事。

父や母も、結を守ってくれるだろう。


私が捕まっても、

博人は、危害を加えそうにない。

博人は、私に好意を抱いている。

それは今までの話しを聞いていて分かった。

…ただ、その愛情が、歪んでしまってる事も、

分かってしまったのだけど・・・


「ミルクティ―淹れたんですけど、飲みますか?」

「・・・はい、いただきます」

危害を加えないと思っても、

私の言動一つで、豹変する恐れもある。
< 61 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop