私の旦那様は特殊捜査官
【秀side】

目の前で起きた出来事に、一瞬時が止まったかのような

そんな錯覚に囚われた。

スローモーションのように、琴美が倒れこむ。

それを助けようと、オレも必死に動くのに、その動きさえも、

スローモーションのように動いていた。



「琴美!」

「ッ・・・・」

お腹を押さえ、苦しむ琴美。


「琴美、しっかりしろ」

「・・・あか・・ちゃ・・ん」

「・・・・ぇ」


…今、なんて言った?


「もう、これで、すべて終わりだ」

そう言って笑ったのは、琴美を刺した博人。


「救急車!」

オレは腹の底から、大きな声で叫んでいた。

一体何がどうなっているのか、把握する事が出来なかった。
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