私の旦那様は特殊捜査官
…救急室の前。

オレは両手を握りしめたまま、明かりを見つめた。

・・・その時、救急の看護師が中に入っていく。

その看護師を、捕まえた。


「琴美は?!」

「母子ともに、危険な状態です…とにかく、

出来る事はすべて先生が・・・」


その言葉に、看護師を掴んでいた腕から、

スルリト、手が落ちた。


…母子…共に?

…琴美のお腹の中には、・・・赤ちゃんが?


…一体誰の?

オレの?…それとも博人の?

危険な状態・・・

色んな事が頭を駆け巡る・・・

何度も首を振る。

誰の子でもいい…そう思いたくはないが、


今はただ、命が助かる事だけを・・・


・・・数時間後。

中から、先生が、出てきた。

オレは先生に駆け寄った。

「琴美と、赤ちゃんは?」

「お父さんですか?」

「・・・」

オレは何も言えず、黙ったまま、先生を見つめた。

先生は、眉間にしわを寄せた。
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