羅刹の刃《Laminas Daemoniorum》
絶たれた骨が伸び、五本指と頑丈な骨格を構築する。
その骨を、黒々とした肉が取り巻き、覆う。
以上に黒ずんだ指からは、鋭い爪が白刃が如く生えそろう。
ちぎれた腕と足が、同時に再生した。
いや、再生などという軟なものではない。
もっと、もっと上だ。
心地よくて、達成感に満ち溢れてきて、感情が高ぶる。
酒童は―――いや、黒い肌と碧の眼を持った「もの」は、風を切るように跳躍した。
斬―――と、次に飛んだのは、恐ろしい形相のままの、人狼の生首だった。