羅刹の刃《Laminas Daemoniorum》
真っ白い肌。
パーマがかった髪。
高い鼻。
長い脚。
なにより、西洋系の整った顔立ち。
昔から日本人の中には、西洋人の美しさに憧れを抱くものはいたらしい。
僕は幼少期から女の子にもてた。
親が学者ということもあり、教養も十分で、スポーツもそれなりにできた。
同時に、幼くして“作り笑い”も覚えた。
決して威張らず、誇張もせず。
出来るだけ、周囲に敵を作らないようにした。
すると思ったとおり、男の子も僕の味方につくようになった。
完璧な少年だった。
……でも、ねえ。
君は、そんな僕とは真逆だったね?