好きだなんて言わなければよかった【完】
うそだろー!!?
あまりに、悲観的なその声に私は思わず、笑みがこぼれた。
…ふ、変な人…。
でも、ここで笑ったりしたら、きっと、調子にのるだろう。
そう思い、私は、なんとか笑いをこらえると、
「慎也さん、結局、何の用事ですか?」
なるべく冷静に聞こえるようにそう言い放った。
「あぁ、そうだった!あのね、今日、真生が実家に戻るって!」
「…えっと、いや、それはもう知ってます、というか、今一緒にいます…」
「え!?マジ??2人きりなの!!?」
なぜか、慌てたようにそう言う慎也さん。
「まぁ、2人きりといえば、2人きりですけど。買い出しの途中なんで」