好きだなんて言わなければよかった【完】
「えー、まだいいじゃなーい!ねー、綾乃ちゃん?」
「そうよ、そうよー、今日くらいいいじゃない?ねー、美生ちゃん!」
そう言うと、2人は、ケラケラと楽しそうに笑いだした。
あぁ、ダメだ、こりゃ…。
しかし、それを悟ったのは、真生くんも一緒のようで、ケラケラ笑う美生さんに肩を落としている。
「ま、真生くん、お母さんも美生さんも久しぶりに集まれて楽しんでるみたいだし、今日くらいは…ね?」
私が思わず、そうフォローすると、
「あらー、さすが紗綾ちゃん!わかってるわぁー、真生とは大違い!さすが綾乃ちゃんの娘ね!」
「あらあら、何言ってんの、美生ちゃん!真生くんなんて、もう芸能人顔負けなくらいカッコいいし、私が息子にほしいくらいだわ」