好きだなんて言わなければよかった【完】


――…コンコン




「…真生くん?大丈夫?」




私は、そう言いながら、軽くドアをノックした。




……気になって来てしまった。




真生くんの部屋の前に立ちすくんだまま、私は、軽く息を吐く。




“あの時”以来…だ、よね?




そう、5年前、真生くんに告白して…部屋を飛び出して以来。




…大丈夫、もう過去のことなんだから




そう思いながらゴクリと、息を飲んだ。




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