好きだなんて言わなければよかった【完】
「…実は、」
私は、そのまま、小夜子に昨日、真生くんとの間にあった出来事を全て打ち明けた。
昨日、真生くんが家に帰ってきたこと。
慎也くんとの電話のやりとり。
そして…真生くんの家であった出来事について。
小夜子は、私の話を最後まで聞くと、何かを考えるように首をひねると、
「…真生さんがイライラしてたのって…」
おもむろにそう呟いた。
「え!?小夜子!わかるの!?」
「いや、わかるっていうか……まぁ、それくらいは自分で考えなさいよぉ?……そうしないと、慎也さんも報われないわよねぇ…」