好きだなんて言わなければよかった【完】



ドクン、ドクン



心臓の鼓動に合わせるように、私の体が強ばっていく。




どうしよう…体が動かない




はやく、この部屋から出ないと。



そう頭ではわかっているのに、まるで、金縛りにあったかのように体が動かなかった。





その間にも、




「…あ、っ、まおっ…んっ」





壁を隔てた向こう側から、聞こえてくる女の人の声。



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