好きだなんて言わなければよかった【完】



「…っ、真生のバカ!」




一瞬、怯えたように顔を歪める明美は、泣きそうな顔でそう叫ぶと、部屋を出ていく。







八つ当たりだってわかってる。





明美の誘いを断らなかったのはオレ自身なんだから。





「…ちくしょ」




ポツリ、誰もいなくなった部屋の中でオレは、そう言葉を漏らした。







真生side*end*



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