好きだなんて言わなければよかった【完】
なぜか、急に黙り込んだ慎也さんは、ジッと私の顔を見つめてくる。
ドキッ
な、なに…?
はじめてみる慎也さんの表情に不覚にもトキメいてしまった私。
慎也さんって、やっぱり顔、カッコいいな…。
と、改めて思ってしまう。
すると、
「ね、紗綾ちゃん」
「…はい…?」
そう唐突に口を開いた慎也さんは、
「…オレ、紗綾ちゃんが好きだ…真生なんかやめて…オレと付き合って…?」
そんな衝撃的な言葉を呟いて、にっこり、笑みを浮かべた。