好きだなんて言わなければよかった【完】
実は、小夜子にまだ、真生くんの家で見たことについて、話せていない。
たぶん、小夜子…そんな話聞いたら、真生くんの家に乗り込みかねないし…。
それにやっぱり今は、私自身が真生くんに会える状態じゃないというのが一番大きな理由だった。
…本当に、私ってタイミング悪いよな…。1度ならず2度までも好きな人のあんなシーンを見てしまうなんて…。
真生くんの彼女さんかな…あの女の人…。
そう思うと、ため息が漏れそうになる。
…彼女いないって言ってたのは、ウソなの…?真生くん…。