好きだなんて言わなければよかった【完】
“お姉ちゃん!真生兄ちゃん、待って!旭も一緒に行く!!”
そう叫んで、私と真生くんが行くところには、必ずといっていいほどくっついてきた旭。
…昔は、本当に私と真生くんにベッタリだったなぁ
あの小さくて可愛かった旭も逆ナンされるようになったのか…。
と、感慨にふけっている間にも、ギャル二人に絡まれている旭の表情からは、笑顔が消え始めていた。
あ、旭…顔、ひきつってきてる。
昔から嫌なことはすぐ顔に出るタイプだからな…。
さすがに可哀想になってきたので、
私は、旭を助けるべく、3人が集まっている場所に向かって足を進めた。