好きだなんて言わなければよかった【完】
そう思って、軽く肩を落とした。
その時、
「…紗綾ちゃん!」
私の名前を呼ぶ慎也さんの声が、聞こえる。
「あ、慎也さん!いないからもう帰ったかと思いましたよ?」
「…あのさ、話があるんだけど…この後、時間ある?」
…え?
なんだか、改まった感じでそう言う慎也さんの態度を不思議に思って、私は、ジッと彼の顔を見つめた。
すると、
「弟くんもゴメンね。できたら2人にしてほしいんだ」
!!?
…2人きり?