好きだなんて言わなければよかった【完】
…つか、あの人がちょっと不憫だったから、姉ちゃんと2人きりで残してきたけど…あれって、どう考えても告白する気満々だったよな…。
何かを決心したようなあの男の人の表情がふと、頭をよぎる。
…えっと、たしか慎也さんだっけ…?
真生さんの友達とか言ってたけど…。
「真生さん、知ってんのかな…?」
思わず、ポツリとそんな言葉がもれた。
あの人の姉ちゃんに対する気持ちを。