好きだなんて言わなければよかった【完】
「わぁー、姉ちゃん、きっと喜ぶよ!!」
真生さんから受け取ったその御守りをみつめながら、オレはそう言って、微笑んだ。
「…だといいけどな」
「うん!絶対、喜ぶよ!!すぐに渡してくるね!」
ウキウキとした足取りで、姉ちゃんの部屋に向かおうとしたオレ。
すると、
「…旭」
ポツリと、聞こえるか聞こえないか、それくらい小さな声で名前を呼ばれた。
「…ん?」
「…また、な」
「うん!またね!!姉ちゃんの反応見たら、すぐに報告しに行くから!!」