好きだなんて言わなければよかった【完】
大好きな美生さんに、嘘をつくのは当時の私にとっては正直とても辛いもので、
「…うん、頑張るね、美生さん、ありがとう」
そう言葉をもらすのにもかなり、心が痛んだのを覚えている。
そして、
私はその痛みと真生くんへの思いを断ち切るように、勉強に励む日々を送るようになった。
真生くんに会わないために、毎日、小学校が終わった後は、夜の10時まで塾に通い、休みの日は、図書館で勉強する。