好きだなんて言わなければよかった【完】
正直、すっごく心配していた私はそのメッセージを見て、少しだけ安心した。
さて、こっちはなんて返信しようかな…。
そんなことを考えながらも、
スマホを操作する指は、意外にも滑らか。
“うん。紗綾がどういう答え出したかはよくわかんないけど…私は、紗綾の幸せを願ってるよ。頑張れ!!”
“…まぁ、とりあえず、今日は慎也さんとのデート楽しんできてね( ´艸`)♡”
気づけば、そんな2つのメッセージを送って、私はスマホをベッドの上に置いていた。
「…紗綾。どんな答え出したのかな…」
ずっと、好きだった人と、
自分のことを好きだと言ってくれる人
もちろん、どちらを選ぶかは紗綾次第だけど…。
「紗綾の幸せを考えると、慎也さんの方がいい気がするんだよね…」