好きだなんて言わなければよかった【完】
なんだか上手くはぐらかされたような気がしないでもないが…場所を知らない私は、とりあえず彼の後を着いていくしかない。
オススメの場所…か
その時、
「…っ…?」
不意に頭の中にある光景が浮かんだ。
“ほら、紗綾!こっちだよ”
“まってよ~真生くん”
まだ、幼い私が真生くんのあとを一生懸命追いかけている。
真生くんもまだ小学校低学年くらいだろうか。
あどけなさが残る見覚えのある姿だ。
でも、
あれ…?これ、いつの出来事だっけ?