好きだなんて言わなければよかった【完】
「…だから、もしかして…真生と幼なじみの紗綾ちゃんなら、来たことあるかもって…さっき気づいて…」
…じゃあ、慎也さんがちょっと変だったのってそのせい…?
私は、先ほど慎也さんが見せた切なそうな表情を思い出しながら、そんなことを考える。
「…なのに、“オレの”オススメの場所とか紹介しちゃったし…」
そう言って、頭を抱える彼に、
「…いや、けど、私もあんまり記憶にないんです。…ただ、なんか入り口のブランコとか…所々見たことあるような気がするだけで……もし、ほんとう来たことあったとしても、たぶんかなり小さい頃なんだと思います!」
フォローするようにそう言葉をかけた。