好きだなんて言わなければよかった【完】
そう言葉を紡いだ途端、
さっきまでとは比にならないくらい激しい頭痛が私を襲った。
「…紗綾ちゃん!?」
急にうずくまった私に慎也さんが駆け寄る。
『…ほら、こっちにおいで』
いや、嫌だ。
さっきの知らない男の人の声が頭に響く。
『…紗綾!!』
それと同時に、私を呼ぶ真生くんの声も聞こえてくる。
…!?
そして、次の瞬間、
私は…すべてを思い出したんだ。
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