好きだなんて言わなければよかった【完】
*過去Ⅱ
──それは、まだ私が幼稚園に入ったばかりのこと
「真生く~ん、さあやも、さあやも一緒に公園行きたい!」
3歳上の真生くんは、小学1年生。
小学校でできた新しい友達と、公園や、空き地に行くようになってからめっきり私と遊んでくれなくなった。
「紗綾は、まだ小さいからダメ!危ないだろ」
真生くんにそう言われるたびに、私の心は傷ついていた。
紗綾だって、もう幼稚園に入ったのに…。
どうせ、真生くんは、同年代の男の子たちと公園や空き地でサッカーをしているほうが紗綾と遊ぶより楽しいんだ…
なんて、いじけていた私。
「おーい!真生ー!駅の近くに新しい公園見つけたんだ!サッカーしに行こうぜ~」
学校が終わると、いつものように真生くんの友達が真生くんを遊びに誘いにくる。
「おう!今行く!じゃ、紗綾またな!!」