好きだなんて言わなければよかった【完】
───…
好きだなんて言わなければよかったと、後悔した5年前。
再会してからも何度となく、傷ついて、逃げ出したくなる日もあった。
でも、どうしても諦めることはできなかったんだ。
───…
…幸せ
真生くんの腕に抱かれながら、そんな思いに浸っていると、
「で、ずっと聞きたかったんだけど、慎也とはどうなったの?…くわしく聞かせてほしいなオレ」
「…え」
なんだか、黒い笑みを浮かべた真生くんに、私は、思わず数歩後ずさってしまった。
「…実は、さっき慎也からこんなメールきたんだよね」
そう言って、スマホをそっと私に向かってみせる彼。
そこには、
“紗綾ちゃんのはじめてはいただいたからな!!”
!?
まだまだ、波乱は続きそう…かも?
*end*