好きだなんて言わなければよかった【完】
「…駅前のイルミネーション?」
もっと、デートスポットらしい所を言ってくると思ったのか、真生くんは、少しキョトンとした感じで私を見つめている。
「うん!」
実は、この時私は、ちょっと前にした小夜子との会話を思い出していた。
『あーあ、私も彼氏いたら駅前のイルミネーション見に行きたいのになぁ。めっちゃキレイらしいよ?紗綾も真生さんと行って来れば~??』
たしか、あの時は、まだ真生くんと付き合ったばかりの頃で、小夜子にめっちゃからかわれてたんだよね…。
そんなことまで思い出し、心の中で苦笑いを浮かべる。
「…へぇ…駅前のイルミネーションか、わかった。じゃあ、24日な?」
「うん!真生くん、ありがとう。すっごく、楽しみ!!」