好きだなんて言わなければよかった【完】
真生くんと2人きりということを考えるだけで頬が緩む。
うーん…どうしよう…何着ていこうかな…小夜子に相談すべき?…いや、またからかわれるかもだし…でも…、
そこまで考えた所で私は、ハッとして顔を上げた。
目の前には、ニヤリと口角を上げる真生くんの姿。
「ほんと、紗綾のそういうところ昔と全然変わんないよな。考え出すと周りが見えなくなる」
そう呟いて、真生くんは、軽く肩をふるわせて笑っていた。
──……
「へぇ~。じゃあ、結局イルミネーションに行くことになったんだ?で、私にコーディネートしてほしいわけね??」
「…う、はい」
次の日、散々悩んだ挙げ句、私は小夜子に当日のコーディネートの相談をする事にした。