好きだなんて言わなければよかった【完】
「まぁ、この私にまかせなさい。真生さんが紗綾のこと惚れ直すぐらいかわいーくしてあげる」
ニコリと、可愛らしい笑みで私を見つめる小夜子に若干、不安になった。
…なんか、よからぬことを企んでそうな気がする
「さ、小夜子。普通のコーディネートでいいんだからね?」
「わかってるって!よーし!早速、今日の放課後服見に行くからね!!」
「う、うん」
一応、念を押しては見たが、正直、不安を拭いきれない私は、曖昧に返事を返す。
「うふふ。楽しみー。ね、紗綾?」
「……うん」
やっぱり、私、ちょっとはやまったかな…?
心の中でそう呟いて私はそっと、ため息を漏らした。