好きだなんて言わなければよかった【完】



「そっか~。実は、私、淳くんに何プレゼントしようかって悩んでるんだよね」



ハァ…と、軽くため息をついて、真剣な表情で考え込む小夜子。



そんな彼女に向かって、



「…小夜子からだったら何でも嬉しいんじゃないかな?」




気がつけば、私はそう呟いていた。




一瞬、小夜子の目が意外そうに見開かれる。




…って、私、何言ってんの!?




それとなく、注意するつもりだったこともすっかり忘れてつい、真面目に相談に乗ってしまった。




「…ありがとう。何か照れるね。こういう話…」




そう呟いて、小夜子は、ふわりと、柔らかい笑みを浮かべる。




「…今度、その淳くんって人ちゃんと紹介してよね。小夜子のことちゃんと幸せにできる人かどうか見極めなきゃいけないし?」






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