好きだなんて言わなければよかった【完】
もし、私と小夜子の立場が逆だったとしたら、きっと、彼女ならこう言うに違いない。
そう思って、口から出た言葉だった。
そのことを察したのか、小夜子は、かすかに微笑む。
「ふふ。了解!!」
「うん。よろしい」
そう言い合って、顔を見合わせると、どちらともなく自然と笑みがこぼれていた。
───…
さて、とうとうやってきました24日。
クリスマスイブ。
小夜子に選んでもらった服に身を包み、髪やメイクもバッチリ。
大学生の真生くんと釣り合うように大人メイクを研究した成果を見せなければ!!
そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか待ち合わせした駅前のコンビニについていた。
「…ちょっと早かったかな?」