好きだなんて言わなければよかった【完】
スマホを取り出して、時間を確認すると、約束の時間よりまだ30分ほど早い。
…うーん。ちょっとコンビニでもよろうかな?
近くにあったコンビニの方に目を向け、そう思った時、
「…紗綾?」
不意に誰かに名前を呼ばれ、私は反射的に振り返る。
「…真希??」
「やっぱり、紗綾だ!!うわー久しぶり!元気してた??中学の卒業式以来だよね」
そこにいたのは、中学の時の同級生、山田真希だった。
中学の時は、結構一緒に行動してた。
卒業してからは、学校も違うということもあって連絡もとってなかった。
「う、うん。…真希こそどうしてここに?」
「私は、彼氏と今日デートなの」
にこにこと、昔と変わらず接してくれる彼女に懐かしさを覚える。
「紗綾こそ、その格好めっちゃ可愛い!!あ!もしかしてデート??」