好きだなんて言わなければよかった【完】
「それで!彼氏さんはあと何分くらいで来るの?」
もう真希は、真生くんのこと待つ気満々という感じで私に尋ねてくる。
「あと、15分くらいかな…てか真希こそいいの??デートなんじゃ…」
「あぁ!!大丈夫、大丈夫。さっきちょっと遅れるってlineしといたから」
い、いつのまに…。
昔から行動とか素早かったけど、なんかさらに磨きがかかってる気がする。
「春奈と、香苗にも教えてあげなきゃ!!あ、そうだ!2人とも紗綾に会いたがってたし、近いうちに一回みんなで集まろうよ!」
「うん。そうだね、私も皆に会うの楽しみ」
笑顔が絶えない真希につられて、私も笑みを浮かべた時、
「…紗綾変わったね。なんか柔らかくなった。彼氏さんのおかげかな?」
唐突に彼女の口からそんなに言葉が零れた。
なんか、真希ってちょっとだけ小夜子に似てるかも