好きだなんて言わなければよかった【完】
テンション高めなところとか、意外に周りを見てるところとか。
改めて、私は、周りにいる人達に恵まれてるんだって感じた。
「わぁー、まだかなぁ。てか、紗綾、今更だけど彼氏さんの名前なんていうの??」
「あぁ。えっと…」
真希の質問に答えようと、口を開いた時、
「紗綾」
私の名前を呼ぶ声が後ろから聞こえる。
「真生くん!!」
「おぉ!!噂の彼氏さん登場!?はじめまして。紗綾の友達の真希です!!」
ほぼ、同時に私と真希が真生くんに声をかけた。
「あ、えっと。どーも。紗綾の彼氏の橘 真生です」
真希がいることに驚いたのか少しだけ目を見開く真生くん。
「…ほー。さすが、紗綾が選ぶだけある…。…あ!彼氏さん。私、たまたま紗綾と会っただけなんですぐ帰ります!ラブラブなところお邪魔して申し訳ありません!」
「え。はぁ…お構いなく…」