好きだなんて言わなければよかった【完】
きっと、女の人からそんな態度をとられたことがないのだろう。
彼は、目を見開き驚いたような表情を浮かべた。
…少し、顔がいいからって、女が皆あんたになびくわけじゃないんだからね!
私は、心の中でそう呟き、ベンチから立ち上がる。
そして、そのまま、自販機に向かった小夜子の元に行こうと足を進めようとするが、
「ちょっと待って!」
ガッチリと、私の手首を掴む彼に阻まれてしまった。