好きだなんて言わなければよかった【完】
―――…
「…疲れた」
私は、少し暗くなり始めた空を見つめ、大きく伸びをする。
小夜子と別れた後、すぐに始まった委員会は、思いの外長引いてしまい、予定より30分もオーバーしてしまった。
「…はぁ、2学期は、もっと楽な委員会に入ろう」
私は、ポツリとそう呟くと軽く肩を落とす。
そして、
あぁ、もう、疲れたし…早く帰ろ。今日は、夕飯何かな…
なんて、そんなことを考えながら、学校を出るために、校門に差し掛かった時だった。
…あれ?誰だろ…。
門の前に人影が見えて思わず、私は、視線を上げる。