好きだなんて言わなければよかった【完】
でも、紗綾ちゃんと話してみて、すごく面白い子だって思った。
自分が感じたことは、ハッキリ言うし、口調もけっこう手厳しい。
けど、なぜか、嫌悪は感じなかった。いや、…逆に、嬉しかった。
オレは、自分で言うのもなんだけど、この顔のおかげで、昔から女には苦労したことがない。
どちらかといえば、何もしなくても女の方から寄ってくる…そんな人生を送ってきた。
オレに近づいてくる女たちは、皆従順。
もちろん、オレに対して、文句を言ったやつなんて1人もいない。