好きだなんて言わなければよかった【完】
「お前さー、断るのは、良いけどもうちょい言い方考えねーと、ありゃ、ひどいって」
教室を出た途端、苦笑しながら、そう呟く慎也に、
「…慎也だって、似たようなもんじゃね?」
オレは、軽い口調でそう答えた。
どっちにしろ断るなら言い方なんて関係ねーだろ。
「ま、そうかもしんねーけどさぁ……お前、基本、紗綾ちゃん以外の女子には厳しいよな…」
やれやれ、と言った感じで慎也は、首をふる。
そんな慎也を横目で睨み付け、
「…てかさ、お前、本当にいつ紗綾と知り合ったんだよ」
この間から、尋ね続けている疑問をぶつけた。