エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
あたしは全裸になって、ベッドに入った。

ああいう真面目なエリートタイプは、女性を脱がす工程を楽しむより、いきなりの刺激にノックアウトされるのを好むはず……。

あたしの手管でメロメロになるヒロトを想像し、ワクワクしながら彼を待った。

が、彼はなかなか現れない。

不安になって、バスローブを羽織り、リビングに続くドアを薄く開けた。

電話をしている。

「ああ。わかってるって。明日、帰国したら母さんのマンションに行くよ。じゃ、美穂さんが寝室で待ってるから。もう切るよ。うん。おやすみ」

―――また、藤山かよっ。

ちょっと萎える。



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