エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
「ふうん……」

本当はパジャマ姿のシュン君を見た時、腰が抜けそうなほど驚いた。

絶対、そういう関係だと思っていた。

けど、ノゾミさんが言うように、まだ二人は清い関係らしい。

「実際、困ってるんです」

ノゾミさんが声のトーンを落とした。

「彼のお父さん、文科省の官僚なんですよ」

「か、硬そうだね」

他に何とコメントしていいかわからなかった。

「放任主義だって聞いてますけど、もし一人息子がこんなことになってるって知ったら……」

ノゾミさんが溜め息をついた。

「あ、相手は高級官僚かもしれないけど、ノゾミさんだって、一流商社マンだし……」

ノゾミさんの目が『だから?』と言っている。

「やっぱ、やばいよね……」

いくら放任主義の父親でも、息子が同性愛者で、毎週、男性のマンションに転がり込んでると知ったら……。

想像するだけでも恐ろしい。
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