エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜
二人でお通夜みたいに、しんみりしているところへ、シュン君がお茶を運んできた。

「はい。おまっとーさん」

無邪気におどけている。

私とノゾミさんは彼の能天気な顔を見て
「ハーッ……」
と、同時に溜め息をついていた。


シャワーとパジャマを借りた。

男物なのにピッタリ。

いやいや、妊婦だから。

自分に言い訳しても虚しいだけだった。


私がリビングに戻ると、今夜の部屋割りが決まっていた。

「僕と先生が寝室。シュンはここのソファ」

人妻の私と独身男性のノゾミさんが相部屋。

男子高校生のシュン君が一人部屋。

普通の人が聞いたら明らかに異常な組み合わせ。

けど、これが一番安全なのだ。

「じゃあ、お休み」

不満そうなシュン君を残し、ノゾミさんと私は六畳の洋室へ入った。



< 149 / 280 >

この作品をシェア

pagetop